マンションを相続したら管理費の滞納も引き継ぐ?|区分所有建物特有の相続手続き

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区分所有建物特有の相続手続きを解説

こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。

戸建てだけでなく、柏の葉・豊四季など柏市周辺のマンションを相続するケースも増えているようです。「亡くなった親が管理費を滞納していたようだが、相続人がその分も払わないといけないのか」というご質問をいただくことがあります。区分所有建物(マンション)の相続には、戸建てにはない特有の確認ポイントがあるとされています。

この記事の結論

  • 滞納管理費は相続によって相続人に引き継がれると考えられます
  • 区分所有法上の「特定承継人」の制度とは、そもそもの理屈が異なる点に注意が必要です
  • 相続放棄をすれば滞納管理費の支払義務を免れられる可能性があります

マンションの相続手続きでお困りの方へ

マンションの滞納管理費、相続人はどう引き継ぐか

マンション管理費・修繕積立金の滞納があった場合、その部屋(区分所有権)を売買や競売で取得した人は「特定承継人」として、区分所有法8条にもとづき前所有者の滞納分を引き継ぐとされています。これはマンションの適正な維持管理のために設けられた制度と考えられます。

一方、相続によって区分所有権を取得する相続人は、この「特定承継人」には当たらず「包括承継人」と位置づけられているようです。ただし、相続は被相続人の権利義務を包括的に引き継ぐ効果を持つため、滞納していた管理費の支払義務そのものは、区分所有法とは別に、相続の一般原則によって相続人に引き継がれると考えられます。結果として、区分所有法上の理屈は異なっても、実務上は相続人が滞納分を負担することになるケースが多いとされています。

滞納額が大きい場合の選択肢

滞納管理費に加えて住宅ローンの残債があるなど、マイナスの財産が大きいことが判明した場合は、相続放棄という選択肢も検討の余地があるとされています。相続放棄をすると、その方は初めから相続人でなかったことになり、プラスの財産(部屋そのもの)も含めて一切を引き継がなくなります。相続放棄は自己のために相続の開始があったことを知った時から原則3か月以内に家庭裁判所へ申述する必要があるとされているため、滞納額の確認は早めに行うことが望ましいと考えられます。

滞納額を確認するには、管理組合や管理会社へ「管理費等の滞納状況」を照会する方法が考えられます。あわせて、修繕積立金の残高や大規模修繕の予定なども確認しておくと、今後の見通しを立てやすくなるとされています。

戸建てとの違い・名義変更で気をつけたいこと

戸建ての場合は土地・建物の名義変更(相続登記)のみですが、マンションの場合はこれに加えて、管理組合への区分所有者変更の届出が必要になることが一般的とされています。管理組合によって届出書式や必要書類が異なるため、管理会社に確認しながら進めることになると考えられます。また、住宅ローンが残っている場合は団体信用生命保険の加入状況もあわせて確認しておくとよいとされています。

チェックリスト

  • ☐ 管理組合・管理会社に滞納管理費の有無を確認した
  • ☐ 修繕積立金の残高・大規模修繕の予定を把握している
  • ☐ 住宅ローンの残債・団体信用生命保険の加入状況を確認した
  • ☐ 相続放棄を検討する場合、3か月の期限を意識している

よくある質問

Q. マンションだけを相続放棄して、他の財産は相続することはできますか?

A. 相続放棄は財産ごとに選ぶことはできず、プラス・マイナスを問わずすべての財産についてまとめて放棄する必要があるとされています。マンションだけを手放したい場合は、遺産分割協議で他の相続人に取得してもらう方法などをあわせて検討することになると考えられます。

Q. 管理組合の総会には相続人も出席できますか?

A. 名義変更(区分所有者変更の届出)が完了していれば、区分所有者として総会に出席できるのが一般的とされています。手続き中の段階での扱いは管理組合ごとに異なるため、管理会社への確認をおすすめします。

ワンポイントアドバイス: 滞納の有無は、通帳の引き落とし履歴だけでは分かりにくいことがあるため、管理会社への直接照会が確実と考えられます。相続登記(名義変更)自体は司法書士の専門分野となるため、必要に応じて連携先の司法書士をご紹介いたします。

まとめ

区分所有法上の「特定承継人」の制度と、相続による滞納管理費の承継は、根拠となる理屈が異なるものの、実務上は相続人が滞納分を引き継ぐことになるケースが多いと考えられます。滞納額やマンションの管理状況を早めに確認し、必要であれば相続放棄も含めて検討することが大切とされています。

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